11月12日に京都競馬場でエリザベス女王杯が行われました。

圧倒的に力が抜けた馬はおらず、1番人気はルメール騎手が騎乗するブレイディヴェーグでした。牡馬と対等以上に争うことができる牝馬はエリザベス女王杯ではなく、天皇賞秋やジャパンCを目指す傾向にあるため、一昔前の同レースとは違った趣を感じられます。

人気のブレイディヴェーグはこのエリザベス女王杯がデビュー5レース目であり、初めてのGI。重賞制覇もありませんでした。ノーザンファーム生産で馬主はサンデーレーシングなので人気になるのは当然ですが、過剰人気している…と思っているファンもいたはずです。

2番人気はジェラルディーナで、こちらは名牝ジェンティルドンナの子供で、昨年のエリザベス女王杯の勝ち馬です。有馬記念の3着や宝塚記念の4着など、強豪牡馬顔負けの実績があります。

3番人気は3歳馬のハーパーですが、桜花賞は4着、オークスは2着、秋華賞は3着という実績があるため、人気があるのも当然ですね。

そしてライラックやルージュエヴァイユと人気は続いていきます。

競馬セブンが見守る中、レースがスタートするとまず坂井騎手が騎乗するアートハウスがハナを切り、続いてローゼライト。この2頭が他の馬に数馬身差をつけて逃げます。

3コーナーが近づいてくると後続の馬たちも押し寄せますが、直線を向いてもアートハウスは頑張って逃げ粘ります。残り200m地点を過ぎても先頭でしたが、その後に外から複数の馬に差されてしまい、優勝したのは1番人気のブレイディヴェーグでした。

実績以上の強い姿を見せてくれ、2着のルージュエヴァイユも松山騎手にあやつられ、5番人気ながら2着に好走。3着にはハーパーが入り、本当にこの馬は2着や3着が多いですね。

1番人気から6番人気の馬が上位6頭を占め、結果的に人気馬たちが上位を独占する形となりました。

各馬の今後の動向は分かりませんが、今回活躍した馬の多くはまだまだ若い馬。特にブレイディヴェーグに関しては3歳ですし、今回のエリザベス女王杯が5戦目なので、可能性を大きく秘めていて、まだまだ底が見えません。今回はGI級の牝馬と対戦し見事に勝利しましたが、GI級の牡馬相手にどこまでやれるかも非常に楽しみです。

ディフェンディングチャンピオンのジェラルディーナは今年は5着でした。勝ち馬から0.3秒差なので悲観すべきではありませんが、昨年は阪神競馬場、今年は京都競馬場での開催だったので、その点も影響したのかもしれません。

関連記事:「七騎の会による競馬セブン/はじめての競馬