10月2日に中山競馬場で行われたスプリンターズSは、牝馬が上位人気の多くを占める戦いとなりました。特に3歳牝馬の人気が例年以上に高く、これは斤量的な優位性だけではなく、複数の3歳牝馬がすでに重賞などで優秀な結果を収めているからでもあります。

実際に牝馬は長距離よりも短距離で活躍する傾向にあるため、3歳の牝馬が勝利しても不思議ではない状況でした。

そんな中で1番人気に推されたのは、3歳ではなく4歳の牝馬、メイケイエールです。この馬はデビュー当初から話題になり、デビュー3連勝しながらも、その気性の激しさのせいでなかなか活躍できずにいました。しかし最近は池添騎手とのコンビで好成績を収め、ついにGIで1番人気になったわけです。

絶対的な王者が不在なので誰が勝ってもおかしくはない状況。そんな中で2022年のスプリンターズSのスタートが切られました。

スタートが切られると2番のジャンダルムがハナに立ちそうになりますが、外と内からハナを切りたい馬が抜かしていきます。

結果的にテイエムスパーダが逃げる形となり、2番手にファストフォースが続きます。3コーナーの手前あたりまではこの2頭が後続を離す展開でしたが、4コーナーをカーブして最後の直線に入る頃には後続の馬たちも押し寄せます。

ジャンダルムが逃げるテイエムスパーダを交わし先頭に立ちセーフティーリードを作ります。その外から松山騎手が騎乗する7番人気のウインマーベルがすごい脚で追い込んできますが、クビ差届かず2着。
3着は道中かなり後ろにいたナランフレグが入りました。

勝利したジャンダルムは、これが今年の3月に開催されたオーシャンS以来の勝利となりました。

この馬の過去の戦績を振り返ってみると、中山芝1200mで無類の強さを発揮していることが分かりますね。前回の勝利も、そしてその前の勝利のときも中山芝1200mですし、さらにその前の勝利は距離こそ違えど中山競馬場でのものです。

ジャンダルムは父がKitten’s Joyで、母がビリーヴという血統で、まさにこの舞台がピッタリですね。次走は12月の香港スプリントを予定しているようなので、ぜひとも勝って欲しいと競馬セブンは願っているでしょう。

1番人気に推されながら14着に敗れてしまったメイケイエールは、騎手いわく、いつものような手応えがなかったみたいですね。しかし十分にGIを勝てる馬だと思うので、復活してGI勝利を収めて欲しいと思います。

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